師岡貝塚

　大倉山記念館や梅林で知られる大倉山公園から東横線の線路を隔てて隣り合わせ
の丘の上、師岡熊野神社の裏山にあります。縄文前期から中期前半にかけての貝塚。
いわゆる縄文海進期に形成された多摩丘陵によく見られる時期のものですが、中期にまで及ぶモノは多くありません。横浜市内の貝塚としては最も良い状態で保存されているとのことで、横浜市の史跡に指定されています。
　ところで開発によって遺跡の発掘が行われると、調査はされたものの遺跡本体は消滅してしまいます。一方、保存されている遺跡のなかには、自治体の財政難も有って満足な調査もされずにただ置かれているだけのものも多く有ります。研究者にとって調査
はされたが消滅してしまうのと、保存されているけれどもついに自分の存命中には調査されることが無かった。というのではどっちが残念なんでしょうね。