大平山元遺跡 
 なんの変哲もない看板
 津軽半島の十三湖から東に向かって走り、峠のトンネルを抜け山道を下る。やがて平野部へさしかかろうか、というあたりにその遺跡はあります。大平山元遺跡。遺跡といっても周囲はなんの変哲も無い閑散とした集落で、私が通ったときには集会所の庭のようなところに場違いに立てられた看板によってのみそれと解る程度のものでした。
 この遺跡の名が全国に轟くのは、西暦2000年の「最古の縄文土器発見」のニュースが出てからです。その土器は今から16500年前に作られたとのことです。
 なんでも、この土器の年代決定には通常の放射性炭素年代測定方で得られた値に、新たに修正値を加えた(暦年較正)が使われているとのこと(素人の私にはなんだかよく解らない)。だとすれば今までに発見された数多の土器に、もしその修正値を加えたら、一斉に古くなってしまわないかい?という疑問が素人的にはあるんですけどね。発掘物によってバラバラな測定法が使用されているとしたら、あちこちの博物館にある「これこそ最古の○○」という謳い文句もなにやら胡散臭く見えてしまいます。弥生時代の始まりもそうですけど遺跡を見物するさいは、「年代未だ定まらず 」というのが現状だということを頭の隅に入れておいた方がよさそうです。

戻る